RBN2026Web立ち読み
12/20

●腸内ガスの貯留(イレウス/腸閉塞,血行障害 等)●腹水の貯留(肝硬変,癌性腹膜炎 等)□内臓痛を皮膚からの疼痛と間違える●内臓痛を伝達する神経線維からの信号を,同じ脊髄後根を通る皮膚からの信号と間違えて伝達することにより生じる.●壁側腹膜,腸間膜,横隔膜に,消化液や細菌感染による刺激や炎症が及ぶことにより生じる.●腸管の急激な収縮や過伸展,虚血,圧迫による内圧上昇,臓器被膜の伸展により生じる.□皮膚の痛覚を伝達する神経線維□内臓痛を伝達する神経線維●皮膚の一定の領域に限局した痛み□消化液や細菌感染による刺激(消化管穿孔 等)●局在のはっきりした持続的な□腸管の急激な収縮と過伸展●局在のはっきりしない間欠的な重苦しい痛み(鈍痛)である.●差し込むような痛み(疝痛*)を●関連痛のうち,疼痛の原因となる病巣と疼痛を感じる部位が離れているものを放散痛という.●触診による疼痛の増強はない.●壁側腹膜に及ぶ炎症では腹●体動によって増悪することが●悪心・嘔吐,冷汗等を伴うこと●体動によって軽快することがある.108A85 104P26せんつう部膨満感は主観的な腹部の張りを訴える状態である..原因A-22腹痛腹部膨満(QB必修-A11)(QB-A12)(病みえ消16〜18)(看みえ③173)(イメカラ消134)内臓痛(例)生じることもある.お しんおう とが多い.局所的●主に腹部腫瘤(良性・悪性腫瘍や肝脾腫 等)腹部膨満全体的□① 腹痛は発生機序から,内臓痛,体性痛,関連痛に分けられる□② 急激な強い腹痛を主症状とする疾患に急性腹症がある.多くが急性の経過をたどり,緊急手術の適応となることもある.消化器疾患や産婦人科疾患などさまざまな原因が考えられる.□① 腹部膨満は,肉眼的に腹部のふくらみを認める客観的な徴候であり,腹□② 腹部膨満は,以下のように分類される.体性痛(例)鋭い痛みである.膜刺激症状を伴う.多い.分類原因疼痛の特徴医療情報科学研究所 編:看護がみえる vol.3 フィジカルアセスメント.第1版,メディックメディア,2019,p.173より改変*疝痛:比較的強い疼痛が周期的に繰り返されるもの.腹部の管腔臓器の壁を成す平滑筋のけいれん状収縮に基づき生じる.関連痛脊髄である.

元のページ  ../index.html#12

このブックを見る