●NANDAインターナショナル(NANDA-I):NANDA International■目標・成果の設定●Aさんの看護診断「#1 現状への脅威に関連した不安」について,次のように目標と成果を設定する.●目標と成果の設定方法は,p.130から解説している.●「#1 現状への脅威に関連した不安」の目標・成果の設定と看護計画●Aさんの目標・成果の設定と看護計画の立案看護介入による変化ここでは,Aさんの看護診断と協働問題それぞれに対して,目指す変化(目標・成果)を達成するために,どのような看護介入(看護計画)が必要となるかを考える.今回は,「#1 現状への脅威に関連した不安」・「#3 呼吸器合併症のリスク(協働問題)」・「#4 肥満に関連した手術部位感染リスク状態」について解説する.ここでピックアップされている診断指標と関連因子は,「Aさんの看護診断」の章で,「#不安」を看護診断する際に根拠となった,Aさんの情報に合致した診断指標と関連因子です〔p.326〕.Aさんの情報と合致しない診断指標や関連因子を用いても,Aさんに合った成果を設定することはできません.患者さんの成果を設定するときは,必ず患者さんの情報と合致する診断指標や関連因子から成果を設定しましょう.診断指標は,看護診断がどのような所見で示されるかを表現しているため,1つの看護診断で示される診断指標の本質はどれも同じです.そのため,いくつかの診断指標から対症的な介入による成果をまとめて設定することも可能です〔p.134〕.Aさんの診断指標のうち「不眠」,「睡眠パターンの変化」,「(入眠前に)考えにふける」は睡眠に関する診断指標であるため,まとめて1つの成果を設定しました.注意NANDA-Iの診断指標や関連因子の解決・軽減を成果とするだけでは,患者さんにとって具体的な成果になりません.どのように解決・軽減するのかを示す具体的な成果指標が必要です.次ページより,具体的に見ていきましょう.T.ヘザー・ハードマン,上鶴重美:NANDA-I 看護診断 定義と分類2018-2020 原書第11版:医学書院:403〜405,2018より作成不安不眠心配な気持ち現状への脅威不安の軽減睡眠パターンの改善〔p.332〕心配な気持ちの軽減〔p.334〕現状への脅威の解消〔p.331〕看護診断診断指標睡眠パターンの変化(入眠前に)考えにふける関連因子目標対症的な介入による成果根治的な介入による成果監 修石川ふみよ330
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