●医療関連機器圧迫創傷(MDRPU):medical device related pressure ulcer ●日常生活活動(ADL):activities of daily living●入院中は医療従事者に管理されていると感じやすい.身体の変化によりボディイメージの変容〔p.309〕が生じることがある.●本人が医療従事者の管理下にある生活をどう感じているかアセスメントする.身体の変化に伴うボディイメージの変容や,精神的危機〔p.306〕をアセスメントする.ポイント特徴特徴特徴特徴特徴特徴特徴特徴特徴特徴特徴●入院中は健康管理の一部を医療従事者に委ねて,治療上の制限を理解し,守る必要がある.●本人が病状を理解したうえで治療やケアを受け,治療上の制限を守れているか,症状を医療従事者に伝えるなどの管理ができているかアセスメントする.●医療従事者に栄養管理の大部分を委ねる.疾患や治療に伴い,食事制限や,輸液による栄養補給が行われることが多い.●疾患や治療による食事や栄養状態への影響をアセスメントする.病院食の摂取状況や,輸液による栄養補給の状況,水分出納などが適切かアセスメントする.●感染のリスク,褥瘡や医療関連機器圧迫創傷(MDRPU)〔看①p.335〕のリスクをアセスメントする.●疾患,治療,環境変化などにより排泄の生理機能や,排泄の自立度が低下することがある.ポイント●入院中は社会的役割を中断する.医療従事者や同室の患者さんとの人間関係が生じる.●社会的役割の中断に伴う問題は何か,本人や家族はどう対処しているかアセスメントする.本人が病棟の人間関係に適応できているかアセスメントする.●入院中はパートナーと別々に生活する.疾患,治療,活動制限,心身のストレスなどにより,性機能や容貌が変化することがある.ポイントポイント●性機能への影響や容貌の変化はあるか,本人や家族はどう受け止めているか,家族計画やセクシュアリティへの影響はどうかアセスメントする.●社会生活を中断して非日常的な環境に置かれ,身体的苦痛もあるためストレスを感じやすい.今後の見通しについての不安もストレスになりやすい.●入院に伴い,これまでのコーピング〔p.308〕の手段が使えなくなる場合がある.●入院・治療という不慣れなできごとに対し,本人や家族がどの程度のストレスを感じているか,今後の見通しをどう考えているか,適切なコーピングができているかをアセスメントする.ポイント●疾患,治療,環境変化の影響を考えて排泄機能をアセスメントする.排泄介助に対する本人の思いをアセスメントする.●入院中は身体活動や余暇活動が制限される.また,疾患や治療によりADLや活動耐性が変化しやすい.ポイント●入院生活は制限が多く,価値観や信念が守られないことがある.ボディイメージの変容などにより,価値観が揺らぎやすい.●入院生活のなかで,本人の価値観・信念が守られているかアセスメントする.身体変化に対し,どのような価値観をもっているかアセスメントする.ポイント●疾患や治療によってADLや活動耐性はどう変化したか,治療上の制限のなかで適度な身体活動や余暇活動(読書など)ができているかアセスメントする.●病棟という不慣れな環境,不快症状,医療機器装着による不快感,不安などにより,睡眠・休息が妨げられやすい.ポイントポイント●不慣れな環境のなかでも睡眠・休息を確保できているか,睡眠・休息を妨げる要因は何か,本人はどう対処しているかアセスメントする.●疼痛などの不快症状の他,医療機器の音や光,装着部の不快感などを知覚する.疾患・治療により,認知機能や感覚機能が障害されることがある.●不快症状や非日常的な環境に伴い,本人がどのような不快感を知覚しているかアセスメントする.また,疾患・治療による認知機能や感覚機能の変化をアセスメントする.ポイントポイント320 疾患や環境変化による影響を考える 急性局面におけるアセスメントのポイント●急性局面〔p.316〕における個人のアセスメントのポイントを,ゴードンの11の機能的健康パターン〔p.34,看④p.54〕ごとに示す.健康知覚-健康管理パターン栄養-代謝パターン排泄パターン活動-運動パターン睡眠-休息パターン認知-知覚パターン自己知覚-自己概念パターン役割-関係パターンセクシュアリティ-生殖パターンコーピング-ストレス耐性パターン価値-信念パターン
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