看みえ5PDFから
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●ACP:advance care planning ●経皮的酸素飽和度(SpO2):percutaneous arterial oxygen saturation■90歳女性 ■肝細胞癌〔病①p.345〕ステージⅣ,認知症■55歳男性 ■大腸癌〔病①p.208〕肝転移,肺転移●認知症が進行しているが,事前のアドバンス・ケア・プランニング(ACP)〔p.373〕で「苦痛なく穏やかに過ごしたい.延命治療は望まない.何かあれば娘に任せる」と意思表示をしていた.●現在は,延命治療はせず緩和ケア病棟で穏やかに過ごし●現在,仕事を続けながら外来で緩和ケアを受けている.●「仕事にやりがいを感じている.一家の大黒柱として妻と息子を養うためにも,できるだけ長く仕事を続けたい」と望んでいる.■32歳女性 ■子宮頸癌〔病⑨p.144〕肺転移,骨転移■73歳男性 ■間質性肺炎〔病④p.190〕による呼吸障害トイレは自力で何とかしたい娘母娘●現在,外来で化学療法と緩和ケアを受けながら在宅療養している.夫や両親の協力もあり,娘との時間を十分にもつことができている.●間質性肺炎が進行し,立ち上がりなどの動作で呼吸困難が増悪する状態である.妻と2人暮らしで,在宅看取りを望んでいる.●医師は,床上排泄を提案したが,本人は「どうしても自力●2歳の娘がいて,「少しでも長く娘と一緒に過ごしたいので,●看護師は,対象者本人や家族などの重要他者〔p.35〕とよく話し合い,他職種と協働してニーズを満たすことが重要である.健康状態ごとの個人の理解と看護終末期の個人の理解と看護+αもっとわかる!仕事を続けたい苦痛なく過ごしたい少しでも長く生きたい363 本人の意思が尊重される その人らしい最期●終末期〔p.362〕では,対象者本人の意思決定〔p.371〕に基づき,その人らしい最期を実現することが目標となる.●どのような最期を望むかは人によって異なる.例えば,延命よりも苦痛の緩和を重視する人もいれば,少しでも長く生きたいと思う人もいるというように,ニーズ〔p.21〕は人によって異なる.その人らしい最期の例仕事を続けたいAさん体調が悪い日は休めるように,職場のメンバーの理解を得ている.自力で排泄したいCさんで排泄したい.妻に迷惑をかけたくない」と話す.現在は,SpO2をセルフモニタリング〔p.342〕しながらポータブルトイレを使用している.■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■苦痛なく過ごしたいBさんている.少しでも長く生きたいDさん治療を続けたい」と望んでいる.両親も治療の継続を望んでいる.

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