病棟で長い時間を過ごす看護実習。指導ナース、教員、患者さんや家族、グループメンバーとの関わりのなかで、さまざまな悩みを抱えている人も多いはず。そんな皆さんの悩みに答えます!
看護実習で受け持ったのは、高齢の女性患者さん。実習を通してよい信頼関係を築くことができ、「本当の孫みたい」とかわいがってくれていました。 ある日、その患者さんを訪室すると、「一緒にこのお菓子、食べない?」とお誘いが。実習中に飲食するのはあまりよくないと思い、やんわり断ると「それじゃ、いつもよくしてくれているから、代わりにこれで何か買ってね」と、5,000円をポケットに入れてきました。このようなときは、どうすればよいのでしょうか?
このように、感謝の気持ちを込めて看護学生にお菓子や現金などを渡そうとする患者さんはいますが、現金や物品を受け取ってはいけません。 患者さんの気持ちに感謝を示しつつ、「学生という立場のため、受け取ることができません。お気持ちだけ頂戴します」と、お断りの理由を丁寧に説明しましょう。それでもうまく伝わらない場合は、指導ナースや教員に付き添ってもらいましょう。 一方で、お手紙や手作りのプレゼントなど、受け取らないと失礼になってしまう状況もあるので、指導ナースや教員にきちんとホウレンソウ(報告・連絡・相談)を行って、対応しましょう。
母性看護学の実習で新生児のバイタルサインを測定しようとすると、いつも大声で泣かれてしまって、うまく測定できません! どうすればスムーズに測定することができますか?
新生児のバイタルサインはきわめて不安定で、環境や測定時の条件により変動してしまいます。突然、新生児の身体に触れたり、聴診器をあてたりすると、驚いて泣きだしてしまうので、まずは触れなくても測定できる「呼吸」を観察しましょう。 その後、新生児に優しく声をかけながら、手際よく体温計を脇にはさみ「体温」を測定し、最後に手の平で温めておいた聴診器をあて、「心音」を測定します。「呼吸」→「体温」→「心音」という順番は、新生児をはじめとする小児のバイタルサイン測定の基本なので、覚えておきましょう!
毎日、教員とグループメンバーで反省会をしています。でもメンバーのなかで少し気の強い子がいて、「それは違うと思う、私は○○だと思う」と発言してきて、少しやりづらいです。どうすればうまくいきますか?
人間同士なので、どうしても意見の相違や相性はあります。これは、学生同士だけでなく、指導ナースや教員との関わりのなかでも、同じことがいえます。 「自分の意見が絶対に正しい」と思わず、自分の考えとは異なる意見も受け止めるマインドをもつこと、そのうえでさらに自分の考えを述べられるようになると、円滑なコミュニケーションができるようになります。せっかくの学習の機会なので、積極的な議論の場としましょう。
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