『看護がみえるvol.4 看護過程の展開(以下、看みえ④)』を読み進めていくと、“「人間の反応」の判断(枠組み項目ごと)”は不要なのでは? という疑問が出てくるかもしれません。確かに、このステップでは新しい問題が明らかになることはなく、関連性や問題介入者を把握するわけでもないため、「何の意味があるのか?」という疑問はもっともです。
しかし、次のような理由から、基本的には判断を行ったほうがよいでしょう。
看みえ④で示すアセスメントの流れに従い、細かい視点で「人間の反応」を解釈・分析して問題を正しく把握できれば、枠組み項目ごとの判断をしなくていい場合もあると考えられます。しかし、ゴードンやヘンダーソンなどの看護学者が示したのは、あくまでも枠組み項目です。基本的には枠組み項目ごとに「人間の反応」をとらえる必要があり、初学者は細かい視点から徐々に思考の対象を広げていくことになります。
また、知識や経験が豊富な看護師は、まず大まかな視点で「人間の反応」をとらえ、どこに問題があるのか見きわめるという思考を行います。コラム「アセスメントにおける2つの臨床推論」で紹介している「仮説演繹法」です。いずれはこの方法も使いこなせるように、大まかな視点で「人間の反応」をとらえる練習として、“「人間の反応」の判断(枠組み項目ごと)”は役立つと考えられます。
●アセスメントは、『看護がみえるvol.4』に書かれている順番通りに進めなければいけませんか?
●“「人間の反応」の判断”について詳しく知りたい→p.103 ●アセスメントの流れのなかで、“「人間の反応」の判断”はどこに位置しているか?→p.85 ●細かい視点から徐々に思考の対象を広げるとは?→p.86 ●コラム「アセスメントにおける2つの臨床推論」(初学者とベテラン看護師の思考法について解説)→p.105 読み込んでいます… 「Q&A一覧」へ戻る
第1版 B5判 380頁 定価(本体3,300円+税) ISBN 978-4-89632-801-1 発行日 2020-06-30
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