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経過記録 SOAPの書き方(良い例・悪い例)

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経過記録 SOAPの書き方(良い例・悪い例)
『看護がみえるvol.4 看護過程の展開』アセスメントの書き方
2022.06.15

②看護計画に基づかないケアの記録 の書き方

看護計画に基づかないケアの記録は、看護計画に基づく介入の記録とは別で、看護計画以外で行ったケア(個別的な看護介入ではないケア)や、突発的なケアについて書きます。
例えば、手術後の安静期間中の全身清拭に関する記録や、就寝前に暑いと言われて氷枕を渡した記録などです。

看護計画に基づく介入の記録を書く際に、SOAPぞれぞれの項目に書くことは次の通りです。

ポイント① アセスメントするのは「ケアの適切性」

この記録では、「ケアの適切性」をアセスメントします。看護計画に基づく介入の記録でアセスメントしたのは「患者さんの反応の変化」だったので、アセスメント対象が違うのです。
「ケアのタイミングや方法などの適切性の検討」は、特に患者さんの安全性・安楽性・自立性の観点からケアの適切性を検討しましょう。このあとの記載例も参考にしてみてください。

 

ポイント② ケアの手順は詳細に書く!

Oデータの「実際に行ったケア」については、手順などを詳細に書きます。看護計画と別に行ったケアは、突発的に行う場合も多く、事前に計画として書かれていません。したがって、看護実践の証明と、同様のケアを行う場面が生じたときのために、ケアを行ったらその都度詳細に記録する必要があります。
 
ここまでのポイントをふまえつつ、具体的な記載例を見てみましょう!今回は、先ほども登場した肺炎で入院し、「便秘」という看護問題がある患者さんに対して、解熱剤を処方したのち全身発汗がみられ全身清拭・寝衣交換を行った際の記録例をみていきます。

 

Sデータの記載例:②看護計画に基づかないケアの記録 の場合

Sはこう書く! 実施したケアに関する発言を書く

ケアの前後にかけて患者さんが話した言葉、この例では清拭と着替えの介助をしているときの患者さんの言葉をそのまま書くことができています。また、行ったケアに関する情報に限って記載することも大切です。

 

Oデータの記載例:②看護計画に基づかないケアの記録 の場合

Oはこう書く! ケアの内容や手順は具体的に!

この記載例も、観察したことを客観的に、具体的に記録することができています。
また、実施したケア内容について手順や使用物品など詳細に記録されており、他の看護師がこの記録を読んだ際に、どのようにケアを行ったのかイメージすることができますね。手順を詳細に記録することで、アセスメントを通して今後のケアに活かすことができます。

Oデータの記載NG例:②看護計画に基づかないケアの記録 の場合

こんなOはNG!①ケアの手順や内容が分からない

全身清拭と寝衣交換の介助を行った記録ですが、このような記録だと、何を使用して、どのように介助したかといったケアの詳細が分かりません。どのようにケアしたかが書かれていなければ、看護実践の証明にならないだけでなく、他の看護師と情報共有することができません。

 

こんなOはNG!②アセスメントに活かせないデータ

これはどんなアセスメントを書く際にも共通しますが、ケア中に観察した情報であっても、アセスメントに活かせない情報は不要です。今回の記録でアセスメントしたいのは「全身清拭・寝衣交換の適切性」です。そのため、患者さんの病状については、患者さんの病状観察の記録として記載しましょう。

 

A(アセスメント)の記載例:②看護計画に基づかないケアの記録 の場合

Aはこう書く!①行ったケアは適切だったか

 

Aはこう書く!②ケアのタイミングや方法の適切性はどうか(安全性、安楽性、自立性を考慮する)

ケアそのものが患者さんにとって適切だったのか、だけではなくケアの方法について今回の記録では安楽性・自立性の2つの観点からアセスメントしています。安楽性の観点からは「清拭に時間を要したことで疲労感が感じられたようである」、自立性の観点からは「自立性の低下は見られず、羞恥心に配慮しながら、本人が自力でできるところは行ってもらった」とアセスメントしていますね。

 

Aはこう書く!③新たな看護計画の立案は必要か

患者さんにケアを行うことで、新たな看護問題を見つけることもあります。今回は看護計画の立案は不要となりましたが、もし新たに立案する場合はその旨を記載し、別途看護計画を立案しましょう。

A(アセスメント)の記載NG例:②看護計画に基づかないケアの記録 の場合

こんなAはNG!①アセスメントに必要な3つの視点がない

看護計画に基づかないケアの記録では、①行ったケアの適切性、②ケアのタイミングや方法などの適切性の検討、③新たに看護計画を立案する必要があるかどうか、この3つについて記録しなければいけません。ですが、この記載例は、ケアではなくケア中の病状について書かれており、ここでアセスメントしなければいけない「ケアの適切性」について3つの観点から書かれていませんね。

 

こんなAはNG!②医師が判断する内容になっている

看護師が見るべき「ケアの適切性」についてのアセスメントではなく、医師が判断する内容となっています。診断や治療の判断は医師が行うことであり、看護師資格の責任の範囲を越えた判断を記載してはいけません。患者さんの病状をアセスメントする場合は、次の項目(③患者さんの病状観察の記録)を参考にしてみてください。

 

P(計画)の記載例:②看護計画に基づかないケアの記録 の場合

Pはこう書く! 今後のケアの方向性を明確に!

アセスメントの内容をふまえて、今後その患者さんに同じようなケアを行う場合にどうやって実施するか、気をつけるべきことはあるかなど、ケアの方向性が明確になっています。看護計画を新たに立案する場合は、計画の内容を記載しましょう。

P(計画)の記載NG例:②看護計画に基づかないケアの記録 の場合

こんなPはNG! 医師が判断する内容になっている

ここでは、今後どのように看護を行っていくかを明らかにするところですが、治療方針が書かれていますね。アセスメントと同様に、看護師資格の責任の範囲を越えた判断を記載してはいけません。

 

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経過記録 SOAPの書き方(良い例・悪い例)

『看護がみえるvol.4 看護過程の展開』アセスメントの書き方
2022.06.15

②看護計画に基づかないケアの記録 の書き方

看護計画に基づかないケアの記録は、看護計画に基づく介入の記録とは別で、看護計画以外で行ったケア(個別的な看護介入ではないケア)や、突発的なケアについて書きます。
例えば、手術後の安静期間中の全身清拭に関する記録や、就寝前に暑いと言われて氷枕を渡した記録などです。

看護計画に基づく介入の記録を書く際に、SOAPぞれぞれの項目に書くことは次の通りです。

ポイント① アセスメントするのは「ケアの適切性」

この記録では、「ケアの適切性」をアセスメントします。看護計画に基づく介入の記録でアセスメントしたのは「患者さんの反応の変化」だったので、アセスメント対象が違うのです。
「ケアのタイミングや方法などの適切性の検討」は、特に患者さんの安全性・安楽性・自立性の観点からケアの適切性を検討しましょう。このあとの記載例も参考にしてみてください。

 

ポイント② ケアの手順は詳細に書く!

Oデータの「実際に行ったケア」については、手順などを詳細に書きます。看護計画と別に行ったケアは、突発的に行う場合も多く、事前に計画として書かれていません。したがって、看護実践の証明と、同様のケアを行う場面が生じたときのために、ケアを行ったらその都度詳細に記録する必要があります。
 
ここまでのポイントをふまえつつ、具体的な記載例を見てみましょう!今回は、先ほども登場した肺炎で入院し、「便秘」という看護問題がある患者さんに対して、解熱剤を処方したのち全身発汗がみられ全身清拭・寝衣交換を行った際の記録例をみていきます。

 

Sデータの記載例:②看護計画に基づかないケアの記録 の場合

Sはこう書く! 実施したケアに関する発言を書く

ケアの前後にかけて患者さんが話した言葉、この例では清拭と着替えの介助をしているときの患者さんの言葉をそのまま書くことができています。また、行ったケアに関する情報に限って記載することも大切です。

 

Oデータの記載例:②看護計画に基づかないケアの記録 の場合

Oはこう書く! ケアの内容や手順は具体的に!

この記載例も、観察したことを客観的に、具体的に記録することができています。
また、実施したケア内容について手順や使用物品など詳細に記録されており、他の看護師がこの記録を読んだ際に、どのようにケアを行ったのかイメージすることができますね。手順を詳細に記録することで、アセスメントを通して今後のケアに活かすことができます。

Oデータの記載NG例:②看護計画に基づかないケアの記録 の場合

こんなOはNG!①ケアの手順や内容が分からない

全身清拭と寝衣交換の介助を行った記録ですが、このような記録だと、何を使用して、どのように介助したかといったケアの詳細が分かりません。どのようにケアしたかが書かれていなければ、看護実践の証明にならないだけでなく、他の看護師と情報共有することができません。

 

こんなOはNG!②アセスメントに活かせないデータ

これはどんなアセスメントを書く際にも共通しますが、ケア中に観察した情報であっても、アセスメントに活かせない情報は不要です。今回の記録でアセスメントしたいのは「全身清拭・寝衣交換の適切性」です。そのため、患者さんの病状については、患者さんの病状観察の記録として記載しましょう。

 

A(アセスメント)の記載例:②看護計画に基づかないケアの記録 の場合

Aはこう書く!①行ったケアは適切だったか

 

Aはこう書く!②ケアのタイミングや方法の適切性はどうか(安全性、安楽性、自立性を考慮する)

ケアそのものが患者さんにとって適切だったのか、だけではなくケアの方法について今回の記録では安楽性・自立性の2つの観点からアセスメントしています。安楽性の観点からは「清拭に時間を要したことで疲労感が感じられたようである」、自立性の観点からは「自立性の低下は見られず、羞恥心に配慮しながら、本人が自力でできるところは行ってもらった」とアセスメントしていますね。

 

Aはこう書く!③新たな看護計画の立案は必要か

患者さんにケアを行うことで、新たな看護問題を見つけることもあります。今回は看護計画の立案は不要となりましたが、もし新たに立案する場合はその旨を記載し、別途看護計画を立案しましょう。

A(アセスメント)の記載NG例:②看護計画に基づかないケアの記録 の場合

こんなAはNG!①アセスメントに必要な3つの視点がない

看護計画に基づかないケアの記録では、①行ったケアの適切性、②ケアのタイミングや方法などの適切性の検討、③新たに看護計画を立案する必要があるかどうか、この3つについて記録しなければいけません。ですが、この記載例は、ケアではなくケア中の病状について書かれており、ここでアセスメントしなければいけない「ケアの適切性」について3つの観点から書かれていませんね。

 

こんなAはNG!②医師が判断する内容になっている

看護師が見るべき「ケアの適切性」についてのアセスメントではなく、医師が判断する内容となっています。診断や治療の判断は医師が行うことであり、看護師資格の責任の範囲を越えた判断を記載してはいけません。患者さんの病状をアセスメントする場合は、次の項目(③患者さんの病状観察の記録)を参考にしてみてください。

 

P(計画)の記載例:②看護計画に基づかないケアの記録 の場合

Pはこう書く! 今後のケアの方向性を明確に!

アセスメントの内容をふまえて、今後その患者さんに同じようなケアを行う場合にどうやって実施するか、気をつけるべきことはあるかなど、ケアの方向性が明確になっています。看護計画を新たに立案する場合は、計画の内容を記載しましょう。

P(計画)の記載NG例:②看護計画に基づかないケアの記録 の場合

こんなPはNG! 医師が判断する内容になっている

ここでは、今後どのように看護を行っていくかを明らかにするところですが、治療方針が書かれていますね。アセスメントと同様に、看護師資格の責任の範囲を越えた判断を記載してはいけません。

 

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