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【助産学生直伝!#1】どこで学ぶ?助産師学校の選び方

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【助産学生直伝!#1】どこで学ぶ?助産師学校の選び方
お知らせ
2022.04.25
  はじめまして、助産学生のぴのです!
Instagram:@st._.pinoで主に看護学生、助産学生に向けた発信をしています。
今回から4回の連載にわたり、助産師になるまでの過程や、助産学生の1年間を終えて感じたことを書いていきます!
助産師に興味を持っている方のお力になれたらうれしいです。

 

1.助産師を目指したきっかけ――助産師外来で感じた直感から

学校の同級生に聞くと、「中学生、高校生のときから助産師になりたかった!」という声が多かったです。
一方わたしが
助産師になろうと決めたのは、大学4年生の4月でした(遅い……!)


興味をもったきっかけは、大学3年生の夏に母性看護学実習で
助産師外来を見学したこと。それまで助産師というと、赤ちゃんを取り上げる人、というイメージしかなかったのですが、助産師外来で出会った助産師さんは、妊婦さんの話を聞いてお腹を触ったり、赤ちゃんの心音を聴いたり、生活のアドバイスをしたり……と、優しく、ときに厳しい言葉で妊婦さんと赤ちゃん・ご家族に寄り添い、自立して仕事をされていたんです。それを目の当たりにし、素直に「かっこいい……」と思ったのが始まりでした。

直感的に「たぶんわたしがやりたいことはこれだ!」と思い、その日に母性看護学の教員に話を聞きに行った覚えがあります。

そのあと、3年生の後期に生命倫理の授業で出生前診断や生殖補助医療などを学習した際、生命の神秘に感動し、同時に「もっと学びたい!」と感じて、助産師を目指すことを心に決めました。両親を説得し、正式に決定したのが4年生の4月でした。
ほかにも、ドラマ「コウノドリ」を観て感動したとか、性教育をしてみたいと思ったとか、きっかけはたっくさんあるのですが、こんな感じで低学年のときには考えもしなかった進路に最終学年で方向転換し、今に至ります。もっと言うと高校生のときの夢は看護師ですらなかったのですが、とにかく紆余曲折あって助産師を志しました。

 

2.助産師になるための様々なルート――とにかく早く助産師になりたくて

ここで、助産師になるにはどのようなルートがあるのかを簡単にご紹介します。

助産師になるためには

1.助産課程のある大学に進学し、看護師と助産師の資格を 4年間で同時に 取る
2.大学の看護課程を卒業後、大学院に進学し 2年 で資格を取る
3.大学の看護課程を卒業後、専攻科に進学し 1年 で資格を取る
4.看護課程のある大学or専門学校・短大・5年一貫課程卒業後、
専修学校(=いわゆる助産師学校)に進学し 1年 or 2年 で資格を取る

 

の4つの方法があります。


わたしは看護大学を卒業後、そのまま専修学校に進学する④を選びました。
大学に通っていたので選択肢は大学院、専攻科、専修学校の3つがありましたが、その中でわたしが受験をしたのは後者の2つです。

なぜ大学院を除外したかというと、まずとにかく早く助産師になりたかったので最短の1年間で卒業できる学校に魅力を感じたから。また、(大学院では研究を行うのですが)わたしは臨床で経験を積んでから研究を行いたいと思っており、今すぐ大学院に進む必要はないと考えたからです。
かかる年数も費用も教育の内容も大きく変わるので、どこが一番自分に合っているのか、たくさん悩んで考えてみてください。

ちなみに、看護師養成課程卒業後すぐではなく、臨床で看護師として働いたあとに改めて助産師養成課程に進学することも可能です。
その場合も、大学を卒業したのか、それ以外の専門学校などを卒業したのか、によって進学できる養成課程が異なります。

 

3.助産師養成課程の選び方――どんな助産師になりたいのかをイメージ

課程を決めることができたら、次は学校選びです。

わたしが学校選びで重視していた点は、

①教育内容・実習内容
②立地
③学費

 
の3点です。
まず、①の教育内容・実習内容についてです。

基本的なカリキュラムはほぼ同じですが、学校独自のプログラムがあったり、外部講師から貴重な講義を受けられる機会があったりと、特徴もあります。

さらに、実習内容は特に重視すべき点で、実習先の病院の年間分娩件数やハイリスク・ローリスクの割合、実習先の病院が固定か否か、助産院での実習期間、など学校によって大きく変わってきます。入学する前に具体的にイメージするのは難しいかもしれませんが、自分がどのような助産師を目指したいのかをイメージしながら、どんな場所で実習してみたいか考えるのも良いかと思います!
 
あくまで一例ですが、「将来大きな病院でハイリスクの方も含めバリバリお産をとりたい!」という方は総合周産期母子医療センターのような大きな病院で実習できる学校を、「母乳育児に興味がある!」という方は母乳育児に力を入れている病院で実習できる学校を、「一人ひとりにじっくりと寄り添った助産を学びたい!」という方は助産院での実習が多い学校を選ぶ、などなどです。迷っちゃいますね。

ちなみにわたしは、助産院での実習が少なめの学校に進学したのですが、助産院でのお産が素敵すぎて、もっと長く助産院で実習できるところにすればよかったかも……とちょっと思ったりしています。

 

②の立地についてですが、実習がとにかく多いので、1人暮らしは大変かもなと思い、実家から1時間以内で通える場所に絞りました。もちろん、1人暮らしをしながらがんばっている同級生もいました。毎日の満員電車に耐えられないから1人暮らしをがんばる、家事が苦手だから実家から通う、などそれぞれ事情は違うと思うので、何をガマンできるのかによって考えてみてください。

 

③の学費、これも学校によって大きく違う点です。病院からの奨学金を受けられる学校もあります。特に今学生の方はご自身だけの問題ではないと思うので、ご両親と相談して(ときには説得もして)、納得のいく学校を探してみてください!

 

倍率が高い学校も多く、人気の学校は特に狭き門です。どこの学校に進学しても助産師になることはできるので、可能であればいくつか受験してみて、合格したところに縁があったと考えてその学校でがんばるのも良いのかなと思います。

学校選びはとても迷うところだと思いますが、まずは自分がどんな助産師になりたいのかをイメージするところから始めてみてください。素敵な学校とご縁がありますように!
次回は助産師学校の受験対策についてお話ししていこうと思います。
 
【助産学生直伝!#2】わたしはこれで合格した!助産師学校受験対策のオススメ本
 

【助産学生直伝!】ほかの記事はコチラ

 

 

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  はじめまして、助産学生のぴのです!
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今回から4回の連載にわたり、助産師になるまでの過程や、助産学生の1年間を終えて感じたことを書いていきます!
助産師に興味を持っている方のお力になれたらうれしいです。

 

1.助産師を目指したきっかけ――助産師外来で感じた直感から

学校の同級生に聞くと、「中学生、高校生のときから助産師になりたかった!」という声が多かったです。
一方わたしが
助産師になろうと決めたのは、大学4年生の4月でした(遅い……!)


興味をもったきっかけは、大学3年生の夏に母性看護学実習で
助産師外来を見学したこと。それまで助産師というと、赤ちゃんを取り上げる人、というイメージしかなかったのですが、助産師外来で出会った助産師さんは、妊婦さんの話を聞いてお腹を触ったり、赤ちゃんの心音を聴いたり、生活のアドバイスをしたり……と、優しく、ときに厳しい言葉で妊婦さんと赤ちゃん・ご家族に寄り添い、自立して仕事をされていたんです。それを目の当たりにし、素直に「かっこいい……」と思ったのが始まりでした。

直感的に「たぶんわたしがやりたいことはこれだ!」と思い、その日に母性看護学の教員に話を聞きに行った覚えがあります。

そのあと、3年生の後期に生命倫理の授業で出生前診断や生殖補助医療などを学習した際、生命の神秘に感動し、同時に「もっと学びたい!」と感じて、助産師を目指すことを心に決めました。両親を説得し、正式に決定したのが4年生の4月でした。
ほかにも、ドラマ「コウノドリ」を観て感動したとか、性教育をしてみたいと思ったとか、きっかけはたっくさんあるのですが、こんな感じで低学年のときには考えもしなかった進路に最終学年で方向転換し、今に至ります。もっと言うと高校生のときの夢は看護師ですらなかったのですが、とにかく紆余曲折あって助産師を志しました。

 

2.助産師になるための様々なルート――とにかく早く助産師になりたくて

ここで、助産師になるにはどのようなルートがあるのかを簡単にご紹介します。

助産師になるためには

1.助産課程のある大学に進学し、看護師と助産師の資格を 4年間で同時に 取る
2.大学の看護課程を卒業後、大学院に進学し 2年 で資格を取る
3.大学の看護課程を卒業後、専攻科に進学し 1年 で資格を取る
4.看護課程のある大学or専門学校・短大・5年一貫課程卒業後、
専修学校(=いわゆる助産師学校)に進学し 1年 or 2年 で資格を取る

 

の4つの方法があります。


わたしは看護大学を卒業後、そのまま専修学校に進学する④を選びました。
大学に通っていたので選択肢は大学院、専攻科、専修学校の3つがありましたが、その中でわたしが受験をしたのは後者の2つです。

なぜ大学院を除外したかというと、まずとにかく早く助産師になりたかったので最短の1年間で卒業できる学校に魅力を感じたから。また、(大学院では研究を行うのですが)わたしは臨床で経験を積んでから研究を行いたいと思っており、今すぐ大学院に進む必要はないと考えたからです。
かかる年数も費用も教育の内容も大きく変わるので、どこが一番自分に合っているのか、たくさん悩んで考えてみてください。

ちなみに、看護師養成課程卒業後すぐではなく、臨床で看護師として働いたあとに改めて助産師養成課程に進学することも可能です。
その場合も、大学を卒業したのか、それ以外の専門学校などを卒業したのか、によって進学できる養成課程が異なります。

 

3.助産師養成課程の選び方――どんな助産師になりたいのかをイメージ

課程を決めることができたら、次は学校選びです。

わたしが学校選びで重視していた点は、

①教育内容・実習内容
②立地
③学費

 
の3点です。
まず、①の教育内容・実習内容についてです。

基本的なカリキュラムはほぼ同じですが、学校独自のプログラムがあったり、外部講師から貴重な講義を受けられる機会があったりと、特徴もあります。

さらに、実習内容は特に重視すべき点で、実習先の病院の年間分娩件数やハイリスク・ローリスクの割合、実習先の病院が固定か否か、助産院での実習期間、など学校によって大きく変わってきます。入学する前に具体的にイメージするのは難しいかもしれませんが、自分がどのような助産師を目指したいのかをイメージしながら、どんな場所で実習してみたいか考えるのも良いかと思います!
 
あくまで一例ですが、「将来大きな病院でハイリスクの方も含めバリバリお産をとりたい!」という方は総合周産期母子医療センターのような大きな病院で実習できる学校を、「母乳育児に興味がある!」という方は母乳育児に力を入れている病院で実習できる学校を、「一人ひとりにじっくりと寄り添った助産を学びたい!」という方は助産院での実習が多い学校を選ぶ、などなどです。迷っちゃいますね。

ちなみにわたしは、助産院での実習が少なめの学校に進学したのですが、助産院でのお産が素敵すぎて、もっと長く助産院で実習できるところにすればよかったかも……とちょっと思ったりしています。

 

②の立地についてですが、実習がとにかく多いので、1人暮らしは大変かもなと思い、実家から1時間以内で通える場所に絞りました。もちろん、1人暮らしをしながらがんばっている同級生もいました。毎日の満員電車に耐えられないから1人暮らしをがんばる、家事が苦手だから実家から通う、などそれぞれ事情は違うと思うので、何をガマンできるのかによって考えてみてください。

 

③の学費、これも学校によって大きく違う点です。病院からの奨学金を受けられる学校もあります。特に今学生の方はご自身だけの問題ではないと思うので、ご両親と相談して(ときには説得もして)、納得のいく学校を探してみてください!

 

倍率が高い学校も多く、人気の学校は特に狭き門です。どこの学校に進学しても助産師になることはできるので、可能であればいくつか受験してみて、合格したところに縁があったと考えてその学校でがんばるのも良いのかなと思います。

学校選びはとても迷うところだと思いますが、まずは自分がどんな助産師になりたいのかをイメージするところから始めてみてください。素敵な学校とご縁がありますように!
次回は助産師学校の受験対策についてお話ししていこうと思います。
 
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