A.アセスメントの対象が家族全体か、家族の中の特定の個人かによって変わります。

①家族全体をアセスメントする場合

患者さんを含む家族全体を1単位(1つのグループ)として、家族のアセスメントを行う場合は、「家族・地域社会における11の機能的健康パターン」を活用することができます。家族全体をアセスメントする場合には、家族全体がどのように機能しているか、家族全体にはどのような健康上の問題があるかを考える必要があります。

②家族の中の特定の個人をアセスメントする場合

家族の特定の個人を対象にアセスメントする場合には、患者さんと同様に、「11の機能的健康パターン(個人)」を用いることができます。例えば、患者さんが幼い子供の場合は母親あるいは父親に焦点を当てるなど、患者さんのキーパーソンとなる個人をアセスメントする場合です。その際には、個人がどのように機能しており、どのような健康上の問題があるかを考える必要があるため、「11の機能的健康パターン(個人)」のほうが適しています。

2つを同時に使うこともできる

家族全体をアセスメントするために、「家族・地域社会における11の機能的健康パターン」を活用し、同時に家族の中の個人をアセスメントするために、「11の機能的健康パターン(個人)」を併用することも可能です。
このようにアセスメントの枠組みは、状況に応じて、柔軟に活用することが大切です。

『看護がみえるvol.4』参照ページ

●「家族・地域社会における11の機能的健康パターン」(アセスメントに必要な情報項目の例、アセスメントのポイントなど)→p.68
●「11の機能的健康パターン(個人)」(アセスメントに必要な情報項目の例、アセスメントのポイントなど)→p.58~p.67

 
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看護がみえるvol.4 看護過程の展開

第1版 B5判 380頁
定価(本体3,300円+税)
ISBN 978-4-89632-801-1
発行日 2020-06-30