109回看護師国家試験につきまして、厚労省発表の一般・状況設定問題のボーダーは 155点/250点(62%)でした。 これを踏まえ弊社では、「155点とるには、正答率何%以上の問題を正解すればよいか」を算出しました(問題ごとの正答率は、弊社採点サービス「ネコナースの合格予報」48,366人の解答データを使用しています)。
結果は、 71.6% となりました。
正答率71.6%以上の問題をすべて正解すれば、156点となったのです。ここから、正答率が71.6%より少し上になっている問題が合否を分けている可能性が高いことがわかります。ここでは、合否のボーダー付近と思われる問題をご紹介します。
問題番号をクリックすると、詳細な内容を見ることができます。
【問】 在胎39週4日で、正常分娩で出生した児。出生体重3,000g、身長48.0cm。出生直後、児に付着していた羊水をふき取り、インファントラジアントウォーマーの下で観察を行った。体温37.5℃、呼吸数56/分、心拍数150/分、呼吸音は異常なし。看護師は観察を終え、温めておいたベビー服を着衣させ、同様に温めておいた寝具を用いて準備をしたコットに児を寝かせた。コットは壁際や窓辺を避け、空調の排気口からの風が当たらない場所に配置した。 生後3日。看護師が朝の観察を行った時の児の状態は、体温37.0℃、呼吸数40/分、心拍数130/分。体重2,680g。顔面と胸部の皮膚に黄染が認められる。その他の部位は淡紅色である。手関節と足関節の皮膚に落屑がある。尿は6回/日、便は2回/日で移行便である。児の状態で生理的特徴から逸脱しているのはどれか。 1.体温 2.呼吸数 3.皮膚色 4.体重減少率 5.皮膚の落屑
正答率71.6%で、もっともボーダーに近い問題のひとつと考えられます。選択肢2、3、5の選択率が分散していることから、「体重減少率が正常から逸脱している」と判断できるかどうかが分かれ目となりました。
【問】 Aさん(85歳、女性)は、要支援1で介護予防通所リハビリテーションを月2回利用している。Aさんから「最近排便が3~4日に1回しかなくて、お腹が張って困っている」と通所施設の看護師に相談があった。 看護師が行うAさんへの便秘に対する助言で適切なのはどれか。 1.毎日、朝食後に便座に座る。 2.就寝前に水を500mL飲む。 3.1日1万歩を目標に歩く。 4.蛋白質を多めに摂る。
こちらも正答率71.6%と、ボーダー付近にある便秘の生活指導の問題です。選択肢3、4を選んだ人が比較的多いです。 選択肢3は「便秘→運動」の知識はあるが年齢と介護レベルを考慮しきれていない。選択肢4は繊維質を読み違えているか知識不足と思われます。
【問】 訪問看護事業所で正しいのはどれか。 1.24時間対応が義務付けられている。 2.自宅以外への訪問看護は認められない。 3.特定非営利活動法人〈NPO〉は事業所を開設できる。 4.従事する看護師は臨床経験3年以上と定められている。
こちらも正答率71.6%と、ボーダー付近にある問題です。訪問看護ステーションの要件を問うており、誤肢のなかでは選択肢1と4を選んだ人が多いです。 選択肢3の知識を知っているか、あるいは選択肢1(24時間は義務ではない)、選択肢4(臨床経験年数の条件はない)を誤肢と判断できるかが分かれ目となりました。
【問】 咀嚼筋はどれか。 1.頰筋 2.咬筋 3.口輪筋 4.胸鎖乳突筋
過去に咀嚼筋自体が問題として取り上げられたことはなく、新規項目といえます。ただ、咀嚼がどのような運動かを理解していれば解ける問題です。 過去問の範囲だけでなく、普段の授業で学習したこともしっかりと覚えているかが分かれ目となりました。
第109回では、大多数の人が解ける問題を確実に解けるかということが合否の分かれ目になりました。学生さんの圧倒的シェアのある『レビューブック』や『クエスチョン・バンク』に掲載されている知識をしっかりとおさえることが有効といえます。
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