1950年代アメリカでは、多くの医療職者が誕生し、チーム医療が展開されつつありました。そんな時代に、看護師は、ヘルスケアチームの一員として自分たちの独自の機能がどこにあるのか見いだしにくい状況に置かれ、苦しんでいました。専門職として看護独自の役割を明確にするということが看護師たちの課題だったのです。 そのため、多くの研究者や臨床の看護師は、自身が行っている看護を論理的に体系化しようとしました。それが看護過程につながります。看護過程の発展のなかで1970年代に生まれた看護診断は、看護師が専門職として独自の判断をしていることを示すものです。そして、診断に基づいて介入し明確な成果をあげることも、看護独自の専門性を示すうえで非常に重要です。 看護過程を展開して看護を行うということは、看護師が専門職として仕事を行うということ、そのものなのです。 (『看護がみえるvol.4 看護過程の展開』p.37より一部改変して掲載)
第1版 B5判 380頁 定価(本体3,300円+税) ISBN 978-4-89632-801-1 発行日 2020-06-30
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