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【第115回看護師国試対策】国試対策はじめの “3歩”

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【第115回看護師国試対策】国試対策はじめの “3歩”
お知らせ
2024.07.01

 

 

国試対策とは、教科書を端から端まで覚えることでも、色々な参考書や問題集でガムシャラに勉強することでもありません。
では、国試対策とは何なのか、どう進めればよいのかその「はじめの “3歩”」をご紹介します。

 

 

【1歩目】過去問で始まり過去問で終わる

看護師国家試験対策の鉄則は過去問中心の勉強です。その理由は3つ挙げられます。
 

1️⃣問われる範囲・形式等がほとんど一定であること。
2️⃣国試問題を管轄する厚生労働省から、既出問題を活用する旨が示されていること。
3️⃣合格率がかなり高いため、みんなが解ける問題を解けるようになればいいこと。

 

1については、「医道審議会保健師助産師看護師分科会 保健師助産師看護師国家試験制度改善検討部会 報告書」(令和3年3月31日)という資料のなかで、「試験時間、出題形式、出題数、合格基準は現状維持」という見解が示されています。

 

2については、同じ資料のなかで以下のような記載があります。

・既出問題の活用は、難易度の安定化の観点からも有用であり、引き続き活用する。
・看護師国家試験における必修問題は、看護師にとって特に重要な基本的事項を問うものであることから、限られた範囲の中で繰り返し問うことが妥当であると考えられる。そのため、重要な基本的事項を繰り返し出題するなど、必修問題においてはより積極的に既出問題を活用していく。

 

3については、「こくしり 〜看護師国試について知りましょう〜」でも触れたように、看護師国家試験の新卒合格率は95%前後、ほとんどの人が合格すると言えます。

 

したがって、ほかの人より抜きんでるというより、みんなから極端に離されないことが重要です。

 

1歩目のポイント👟

目新しい予想問題よりも過去問を中心に学習し、その周辺知識を身に付ける

 

【2歩目】必修、一般・状況の目標を知る!

次におさえたいのが合格基準です。

 

看護師国家試験には、基本的な知識を問う必修問題と、それよりやや難しい一般問題、臨床の場面を想定した状況設定問題の3種類があります。このうち、必修と一般+状況設定で合格基準が分かれていて、
必修40(50点満点)、一般+状況設定160点前後(250点満点、相対評価のため毎年変動する)」とされています。

 

つまり、満点を取る必要はなく、合格点ラインをめざして勉強したらよいということです。
この基準に達するために、どのくらいできるようになる必要があるのでしょうか。

 

弊社の採点サービス「ネコナースの合格予報」で、過去の受験生の正答率を分析しました。

 

まず、必修問題の正答率は、例年50問中40問以上が正答率80%以上で、正答率60%を切る問題はほとんど出題されません。「必修」の文字通り、“当然正解すべき”問題で構成されています。

 

次に、一般/状況設定問題については、「各回の国試問題を正答率が高い問題から並べ、その順番に正解した場合、正答率何%の問題まで正解すればボーダーラインを超えるか」という検証をした結果がこちらです。

ここから、「70%以上」という目安が導き出されます。

 

なので、一般/状況設定問題は正答率70%の問題
を解けるようになるべきといえます。

 

しかしここで注意したいのが、
本番で正答率70%以上を解けるようになる正答率70%以上の過去問だけを解く
ということです。

 

正答率70%未満だった過去問が再出題されたとき、大幅に正答率がアップすることがあります。具体的な例を紹介します。

改106回午前75
令和3年(2021年)の人口動態統計における妻の平均初婚年齢はどれか.
1.23.5歳
2.25.5歳
3.27.5歳
4.29.5歳
5.31.5歳
正解:
正答率:65.9%
↓↓↓↓↓↓
改112回午前1
令和3年(2021年)の人口動態統計における妻の平均初婚年齢はどれか.
1.19.5歳
2.24.5歳
3.29.5歳
4.34.5歳
正解:
正答率:97.9%

 

もう1つ、こちらは同じ問題ではないですが、過去問で問われた知識で解ける問題です。

108回午前84
アセチルコリンで収縮するのはどれか.2つ選べ.
1.心筋
2.排尿筋
3.腓腹筋
4.立毛筋
5.瞳孔散大筋
正解:2,3
正答率:22.8%
↓↓↓↓↓↓
112回午前26
骨格筋の細胞膜には(  )に対する受容体がある.自己抗体がこの受容体の働きを阻害すると骨格筋は収縮できなくなる.
(  )に入る神経伝達物質として正しいのはどれか.
1.アセチルコリン
2.アドレナリン
3.ドパミン
4.ノルアドレナリン
正解:
正答率:89.2%

 

2歩目のポイント👟

【合格への目標】
必修問題:全問正解
一般/状況設定:正答率70%以上の問題を正解

 

…ですが、取り組むべき過去問の基準が正答率70%でないなら、どれくらいの過去問をやればいいの?? と思いますよね。
そこで3歩目はこちら。

 

【3歩目】『QBシリーズ』を3周しよう!

どれくらいの過去問をやればいいのかの答えは、「QBシリーズ(『クエスチョン・バンク看護師国家試験問題解説』『クエスチョン・バンクSelect必修看護師国家試験問題解説』)に収録されている問題を解く」です。厳密には、「『QBシリーズ』に収録されている問題の解説を理解する」ことが必要です。

 

『QBシリーズ』は出題基準をベースに、出題傾向と網羅性をふまえて収録問題を厳選しています。そのため、掲載問題の解説を読み込んで理解できれば合格に必要な知識が身につきます。先ほど紹介した正答率70%未満の2問も、2025年度版に掲載されています。
(そのうえで、『Select必修』は全問の問題・解答を、『QB』は過去10年分全問の問題・解答を掲載しているので出題傾向を知ることができ、さらに問題を解きたい場合は『QBオンライン看護師』で解くことが可能です)

 

この『QBシリーズ』を3周することが、ひとつの目安になります。3周の方法として、以下をオススメします。
 
1周目
ざっとでいいので、なるべく早く終わらせる
・答えを見ながらでOK!
・国試問題に慣れる!
・出題傾向を知る!
・わからない、自信がない問題を見つける!

 

2周目
1周目で分かっていない知識を理解する

 

3周目
2周目で間違えたところ・分かっていないところを理解する
→必要に応じて4周目以降も繰り返し、全部理解することを目指す

 

3歩目のポイント👟

目的は問題を解くことではなく「解説の理解」!

 
 

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【第115回看護師国試対策】国試対策はじめの “3歩”

お知らせ
2024.07.01

 

 

国試対策とは、教科書を端から端まで覚えることでも、色々な参考書や問題集でガムシャラに勉強することでもありません。
では、国試対策とは何なのか、どう進めればよいのかその「はじめの “3歩”」をご紹介します。

 

 

【1歩目】過去問で始まり過去問で終わる

看護師国家試験対策の鉄則は過去問中心の勉強です。その理由は3つ挙げられます。
 

1️⃣問われる範囲・形式等がほとんど一定であること。
2️⃣国試問題を管轄する厚生労働省から、既出問題を活用する旨が示されていること。
3️⃣合格率がかなり高いため、みんなが解ける問題を解けるようになればいいこと。

 

1については、「医道審議会保健師助産師看護師分科会 保健師助産師看護師国家試験制度改善検討部会 報告書」(令和3年3月31日)という資料のなかで、「試験時間、出題形式、出題数、合格基準は現状維持」という見解が示されています。

 

2については、同じ資料のなかで以下のような記載があります。

・既出問題の活用は、難易度の安定化の観点からも有用であり、引き続き活用する。
・看護師国家試験における必修問題は、看護師にとって特に重要な基本的事項を問うものであることから、限られた範囲の中で繰り返し問うことが妥当であると考えられる。そのため、重要な基本的事項を繰り返し出題するなど、必修問題においてはより積極的に既出問題を活用していく。

 

3については、「こくしり 〜看護師国試について知りましょう〜」でも触れたように、看護師国家試験の新卒合格率は95%前後、ほとんどの人が合格すると言えます。

 

したがって、ほかの人より抜きんでるというより、みんなから極端に離されないことが重要です。

 

1歩目のポイント👟

目新しい予想問題よりも過去問を中心に学習し、その周辺知識を身に付ける

 

【2歩目】必修、一般・状況の目標を知る!

次におさえたいのが合格基準です。

 

看護師国家試験には、基本的な知識を問う必修問題と、それよりやや難しい一般問題、臨床の場面を想定した状況設定問題の3種類があります。このうち、必修と一般+状況設定で合格基準が分かれていて、
必修40(50点満点)、一般+状況設定160点前後(250点満点、相対評価のため毎年変動する)」とされています。

 

つまり、満点を取る必要はなく、合格点ラインをめざして勉強したらよいということです。
この基準に達するために、どのくらいできるようになる必要があるのでしょうか。

 

弊社の採点サービス「ネコナースの合格予報」で、過去の受験生の正答率を分析しました。

 

まず、必修問題の正答率は、例年50問中40問以上が正答率80%以上で、正答率60%を切る問題はほとんど出題されません。「必修」の文字通り、“当然正解すべき”問題で構成されています。

 

次に、一般/状況設定問題については、「各回の国試問題を正答率が高い問題から並べ、その順番に正解した場合、正答率何%の問題まで正解すればボーダーラインを超えるか」という検証をした結果がこちらです。

ここから、「70%以上」という目安が導き出されます。

 

なので、一般/状況設定問題は正答率70%の問題
を解けるようになるべきといえます。

 

しかしここで注意したいのが、
本番で正答率70%以上を解けるようになる正答率70%以上の過去問だけを解く
ということです。

 

正答率70%未満だった過去問が再出題されたとき、大幅に正答率がアップすることがあります。具体的な例を紹介します。

改106回午前75
令和3年(2021年)の人口動態統計における妻の平均初婚年齢はどれか.
1.23.5歳
2.25.5歳
3.27.5歳
4.29.5歳
5.31.5歳
正解:
正答率:65.9%
↓↓↓↓↓↓
改112回午前1
令和3年(2021年)の人口動態統計における妻の平均初婚年齢はどれか.
1.19.5歳
2.24.5歳
3.29.5歳
4.34.5歳
正解:
正答率:97.9%

 

もう1つ、こちらは同じ問題ではないですが、過去問で問われた知識で解ける問題です。

108回午前84
アセチルコリンで収縮するのはどれか.2つ選べ.
1.心筋
2.排尿筋
3.腓腹筋
4.立毛筋
5.瞳孔散大筋
正解:2,3
正答率:22.8%
↓↓↓↓↓↓
112回午前26
骨格筋の細胞膜には(  )に対する受容体がある.自己抗体がこの受容体の働きを阻害すると骨格筋は収縮できなくなる.
(  )に入る神経伝達物質として正しいのはどれか.
1.アセチルコリン
2.アドレナリン
3.ドパミン
4.ノルアドレナリン
正解:
正答率:89.2%

 

2歩目のポイント👟

【合格への目標】
必修問題:全問正解
一般/状況設定:正答率70%以上の問題を正解

 

…ですが、取り組むべき過去問の基準が正答率70%でないなら、どれくらいの過去問をやればいいの?? と思いますよね。
そこで3歩目はこちら。

 

【3歩目】『QBシリーズ』を3周しよう!

どれくらいの過去問をやればいいのかの答えは、「QBシリーズ(『クエスチョン・バンク看護師国家試験問題解説』『クエスチョン・バンクSelect必修看護師国家試験問題解説』)に収録されている問題を解く」です。厳密には、「『QBシリーズ』に収録されている問題の解説を理解する」ことが必要です。

 

『QBシリーズ』は出題基準をベースに、出題傾向と網羅性をふまえて収録問題を厳選しています。そのため、掲載問題の解説を読み込んで理解できれば合格に必要な知識が身につきます。先ほど紹介した正答率70%未満の2問も、2025年度版に掲載されています。
(そのうえで、『Select必修』は全問の問題・解答を、『QB』は過去10年分全問の問題・解答を掲載しているので出題傾向を知ることができ、さらに問題を解きたい場合は『QBオンライン看護師』で解くことが可能です)

 

この『QBシリーズ』を3周することが、ひとつの目安になります。3周の方法として、以下をオススメします。
 
1周目
ざっとでいいので、なるべく早く終わらせる
・答えを見ながらでOK!
・国試問題に慣れる!
・出題傾向を知る!
・わからない、自信がない問題を見つける!

 

2周目
1周目で分かっていない知識を理解する

 

3周目
2周目で間違えたところ・分かっていないところを理解する
→必要に応じて4周目以降も繰り返し、全部理解することを目指す

 

3歩目のポイント👟

目的は問題を解くことではなく「解説の理解」!

 
 

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