超高齢社会となった日本では,医療・介護に関する話題が増えていますよね. 看護師国家試験では近年の医療や社会情勢に関する話題も取り上げられるため,超高齢社会に伴う変化や老年期に表れやすい疾患に関してもおさえておきたいところ・・・ 特に「認知症」は看護師国家試験において過去10年間で25回も問われており,114回看護師国家試験でも問われる可能性は高いため,優先的に勉強しておくようにしましょう!
看護師国家試験における「認知症」に関する問題では,認知症患者本人やその家族への適切な対応・コミュニケーションに関する内容,各認知症ごとの特徴的な所見について問われています. ほぼ毎年出題されており,老年や在宅の状況設定問題でも認知症を含めた問題が出題されているため,認知症を抑えておけば点数獲得のチャンス! そこで今回,実際に過去の看護師国家試験で出題された問題を解いてみましょう!!
1. 問題① 2. 問題② 3. 問題③ 4. 問題④
正解は②
認知症にはアルツハイマー型認知症,レビー小体型認知症,前頭側頭型認知症,脳血管性認知症があり,それぞれ障害される領域は異なります. 脳の領域と部位別の働きを覚えておくことによって,障害部位に応じた症状を導き出すことができます. 解剖生理学から復習しておきましょう!
正解は① レビー小体型認知症では,視覚をつかさどる後頭葉に障害が起こっています.後頭葉が障害されると視覚に関する異常が現れるため,視覚にまつわる選択肢を選べばOK! 他の選択肢もどの部位が障害されているか,どの認知症に現れるのか考えてみよう!
正解は① 思考・判断・感情などの精神行動は前頭葉がつかさどっているため,この部位が障害されると脱抑制などの人格の変化・行動異常が現れます. 前頭側頭型認知症の代表的な症状のひとつである脱抑制では,自己本位的な行動や万引き,盗食などの反社会行動を引き起こすようになります.
選択肢3の「常同行動」は前頭側頭型認知症の代表的な症状のひとつです.毎日同じ時間に同じ行動をする症状のことであるため,本問題では該当しません. 聞きなれない語句に惑わされないよう,語句と意味を確認しておきましょう.
正解は③ アルツハイマー型認知症は認知症のなかで最も多い病型です. 側頭葉の内側面にある海馬とその周辺が記憶の保持や想起に関係しているため,海馬が委縮するアルツハイマー型認知症では近時記憶障害が現れます. 高齢や頭部外傷の既往,アルツハイマー型認知症の家族歴が危険因子であり,アミロイドβ蛋白・タウ蛋白の蓄積が特徴です.
肝機能の低下や,胆道の閉塞,溶結性貧血などが原因で生じることもおさえておきましょう!!
認知症の種類やそれぞれの障害部位,症状…と覚えることが多くて大変ですよね. 疾患を理解することが患者さんを理解することにもつながるため,繰り返し問題を解いて認知症への理解を深めましょう! QBでは本記事に掲載されていない過去問を解くことができ,解説も充実!! 看護師国家試験の出題範囲は幅広いため,早めに過去問を解いて対策しておきましょう!
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